日々に役立つ酵素の話

体内の酵素

潜在酵素

アメリカのエドワードハウエル医学博士は1946年に「潜在酵素とは体内で消化をはじめとする様々な生体の活動に働く総合的な酵素である」と言う説を唱え、この潜在酵素の蓄積量には上限があり、潜在酵素が消耗されると人の寿命も縮むというショッキングな内容の報告を発表しました。

博士の発表した論文は「酵素栄養学」と呼ばれ、当時その内容ゆえに広く知られる事になりましたが、現在では酵素に関する研究が更に進み、博士の理論には様々な矛盾点があると指摘する学説もあります。

実は博士の酵素栄養学の主張の核となる部分である、生の食品中に含まれる酵素活性の直接的な測定や、それが人体の消化器官内でどれほど酵素活性を維持するのか、あるいはどの程度生食品中の酵素が体内の消化の助けとなるのか、またそれによって消化管内の本来人体に存在する酵素の分泌量は変化するのかといった部分の実験、実証に関しては殆どされていなかったのです。

ローフードを摂取したことによって健康状態の改善が報告された文献はあるものの、食事の低カロリー化やビタミンの摂取の変化等との要素を客観視した検証がなされておらず、食事中の酵素の健康や寿命に与える影響を直接的に証明した報告は皆無であるといってよいのです。

現在は多くの酵素をうたい文句にした健康食品が販売されており、このエドワード博士の説が支持されていますが、その根拠となる客観的なデータは未明で、一概に鵜呑みにしてよいという状況ではありません。しかし、食は健康の源であり、酵素が生命維持に深く関与していることも事実です。体内で生成される酵素意外に食物から摂取できる酵素も重要な役割を担っています。一方的な情報に流されずに正しい知識で上手に酵素を活用しましょう。