日々に役立つ酵素の話

医薬品に含まれる酵素

病気と酵素の関係

20世紀になって酵素に関する研究は大きく進歩しました。そうした酵素に対する広い知見は医療や治療薬にも劇的な改革をもたらすことになります。取り入れた栄養素から必要なものを科学合成し、不要なものを排泄する代謝には酵素が深く関与しているので、酵素量を測定する臨床検査が可能になったことで様々な病気の確定診断が出来るようになりました。

また酵素バランスが崩れることが病気の原因である場合があり、酵素が活性化しすぎることが原因で起こる疾患の場合、酵素活性を抑制する治療薬によって症状を改善させることが出来るようにもなりました。

代表的な治療薬として高血圧におけるアンジオテンシン変換酵素阻害薬、糖尿病におけるインクレチン分解酵素を阻害するDPP4阻害薬などがあります。逆に酵素が先天的(生まれつき)に足りない代謝機能異常疾患(ゴーシェ病など)に関しては疑わしい患者の酵素の量を検査して発病を遅らせる治療が確立されています。

これらの研究の結果、酵素と代謝のバランスを整えることで生活習慣病と呼ばれる様々な疾患やガンなどの病気に対しても早期発見の為の検査や治療法などが確立されたと言えるでしょう。また酵素バランスは私たちの日常生活にも大きく左右されます。

飲酒や喫煙、寝不足などの不摂生は酵素の消費を促進させ、酵素不足を招き代謝機能に悪影響を及ぼすと考えられています。生活リズムを整え、バランスの良い食事でビタミンB群やベータカロチンなどの補酵素を補い、適度に運動することで代謝は促され、若々しい細胞が常に作り出されるのです。